建国記念の日は1966年に設定された祝日で、正式には「建国記念日」ではなく「建国記念日」なんです。

○ 建国記念の日
× 建国記念日

建国記念日とよく言い間違う人が多いのですが、「の」をつけた意味がちゃんとあるんですよ。

ここでは「建国記念の日」の意味と由来を、子どもにもわかりやすく説明できるよう解説していきます。

記事は3分ぐらいで読めます。子どもに聞かれてもドヤ顔で説明しましょう♪

建国記念の日とは?意味と由来を子どもにもわかりやすく説明!

建国記念の日はどんな祝日かというと…
建国をしのび、国を愛する心を養う日

元々は、初代天皇の神武天皇が即位した日を「日本を建国した日」として、1872年に祝日として制定され、神武天皇が即位した日の1月29日を祝日としました。

翌1873年に、即位した日を「紀元節」と命名し、あらためて、太陽暦の2月11日を祝日としたのが始まりです。翌年には2月11日が祝日となったんですね。

しかしながら、戦後占領軍によって、この祝日は一旦は廃止されてしまうんです。

あらためて祝日となったのは1966年。「建国記念の日」として正式に祝日となりました。こうしてみると、紆余曲折を経てできた祝日なんですね。

なぜ建国記念日ではなく建国記念の日なのか?

神武天皇が即位した日、すなわち「紀元節」は1948年に占領軍によって、廃止されたのですが、1951年頃から「紀元節」を復活させようという動きが活発になります。

1957年に、「建国記念日」制定に関する法案が提出されたのですが、当時の野党が反対し成立には至りません。これは、実際に即位された日が明確でなかったこともあります。

また、神武天皇は日本神話の人物で、実在しなかったと考える人もいて混迷を極めます。

その後、国会では9回も法案提出、廃案を繰り返し、もめにもめて1966年に「建国記念の日」として成立します。

「の」を入れることによって「日本が建国された日」ではなく、「日本が建国されたという事実を記念する日」と解釈することで、ようやく成立したのです。

当時の有識者が色々と考えぬき「の」を入れることで、やっと成立した祝日なんです。紆余曲折を経て2月11日の「建国記念の日」となったんです。

日本は占領された歴史がなく、独立を勝ち取ったなどの建国の明確な日がないために、多くの議論を経て成立した祝日なんですね。

ちなみに、「建国記念の日」はハッピーマンデーの対象外となっています。参考までに。

ハッピーマンデーとは?

ハッピーマンデーとは、国民の祝日の一部を、従来の固定日から特定週の月曜日に移動させたもの。

週休2日が公務員やサラリーマンに広がったことで、月曜日に祝日を移動すれば、3連休となることから、余暇を充実させようとハッピーマンデー制度ができたんです。

2000年〜2003年にかけて、従来の祝祭日を月曜日に移動しました。

移動した祝祭日

  • 成人の日(1月15日から第2月曜日へ)
  • 海の日(7月20日から第3月曜日へ)
  • 敬老の日(9月15日から第3月曜日へ)
  • 体育の日(10月10日から第2月曜日へ)

ハッピーマンデーには賛否両論があり、従来の「日を祝う」祝日という意味が薄くなってきています。だから、祝日の全てがハッピーマンデーの適用になっている訳ではありません。

移動しない祝祭日

  • 元旦
  • 建国記念の日
  • 憲法記念日
  • 天皇誕生日
  • 春分の日
  • 秋分の日

これらの祝日は移動していません。確かに、何でもかんでも移動したら、何の祝日だっけ? と意味も考えなくなりますね。

まとめ

建国記念日ではなく、建国記念の日が正しいということがわかりました。意外と大人でも間違えている人もいますので、コッソリ教えてあげましょうね。

子どもには、意味と由来もセットで説明してくださいね。

祝祭日の意味や由来を調べると、多くの発見があります。祝日ひとつとっても歴史があるんですね。「建国記念の日」にあらためて、日本の歴史を振り返るのも良いですね。