414d6e5dd89b8d22ed099b7a85872053_s

富士登山の登山道(ルート)は4つありますが、初めて富士登山に挑戦する方は、どの登山道から登ったらいいのか分からないですよね。

ここでは、4ルート(吉田・須走・御殿場・富士宮)の特徴を徹底ガイド。メリット、デメリットや登山時間などを初めて富士登山に挑戦する人向けにまとめました。それでは、早速みていきましょう。

4つのルートの登山者数は?

富士山には4つの登山ルートがありますが、夫々の登山者数は…

・吉田ルート 18万人
・須走ルート 3.7万人
・御殿場ルート 1.8万人
・富士宮ルート 7.7万人

圧倒的に吉田ルートを利用する登山者が多く、富士山で最も人気を誇るルートです。登山者数が多いということは、混雑もありますが、何かあったときに安心ともいえます。それぞれの4ルートの特徴やメリット、デメリットをみていきましょう。

吉田ルートの特徴

初心者におすすめするなら間違いなく吉田ルートです。安心して登山できるルートで、どこのルートか迷ったら吉田ルートにしましょう。

登山時間の目安

標高差 1471m
登り  7時間
下り  4時間

メリット

・山小屋が多い
・救護所や安全指導センターがあり、安心して登山できる

デメリット

・登山道や山小屋の混雑

富士登山のメインコースの「吉田ルート」ですが、なぜそもそも人気があるのか?

人気の理由は、まず山小屋が充実しているからです。山小屋の数は、全ルートの中で最多で、泊まる場所を色々と選択できるので、自由にプランを組むことができます。

また、医師が常駐している救護所や富士山安全指導センターもあり、初心者が安心して登山することができます。この安心感は初心者にとって大きいですよ。何かあっても医師がいるというのは、気持ち的に違います。

そのほか、吉田ルートは平均傾斜がゆるいこともあり、初めて富士登山に挑戦するには「吉田ルート」がおすすめです。首都圏からのアクセスは、全ルートの中で一番便利です。

ただし、7月から8月のシーズン中は混雑します。18万人が「吉田ルート」を利用しますので、とくに休日は登山道が渋滞します。山小屋の予約もすぐに一杯になるので、数ヶ月前から予約を入れておきましょう!

須走ルートの特徴

富士山マニアにおすすめのコースです。吉田ルートや富士宮ルートに比べ、登山者数が少なく、登山道の混雑もそれほどないため、落ち着いた登山ができます。

登山時間の目安

標高差 1806m
登り  7時間
下り  4時間

メリット

・登山道がすいている
・下山道の「砂走り」が楽しい!
・バラエティに富んだ登山道

デメリット

・標高差がある

5合目から登り始めて、しばらくは樹林帯を歩きます。樹林帯を歩くのは全ルートの中で「須走ルート」だけです。そこを過ぎると、大きな木はなくなり、草木が一面を覆います。砂や岩だらけの富士登山にあって、緑が広がる風景は爽快感が違います。

富士山の登山道は、目の前が砂利だらけで景色も変化がないため飽きやすいが、「須走ルート」は色々な風景も楽しむことができます。

また、下山道は「砂走り」といって7合目から5合目までの3kmをほとんど真っすぐに駆け下りるので豪快です。とにかく楽しい!

決して上級者向けでもないですし、初心者でも十分登れます。標高差は1806mで他ルートよりありますが、時間的にも大きく異なるわけではなく、負担はそんなに変わりません。

御殿場コース

標高差が2000mを超えており、体力に自信がある人向けです。なので、登山者数は「吉田ルート」の10分の1の1.8万人。全ルートの中で、最も登山者数が少ないルートです。

登山時間の目安

標高差 2336m
登り  8時間
下り  4時間半

メリット

・下山道の「大砂走り」が楽しい
・登山道で一番空いている
・シーズン中マイカー規制がない

デメリット

・標高差が大きい
・山小屋が少ない

7~8月のシーズン中でも混雑することは少なく、自分のペースで登山することができます。混雑がイヤで、体力に自信がある人は「御殿場ルート」がおすすめです。

「御殿場ルート」は、登山道に山小屋は5軒しかなく、救護所もないため、何かトラブルが発生した場合は、自力で切り抜けなければなりません。

下山道は「大砂走り」といって、砂地をスピーディーに駆け下りられ、疲れにくいのが特徴ですが、決して初心者向けではありません。登山に時間がかかり、山小屋も少なく、救護所もない。初めて富士登山する方は、絶対に避けましょう。

富士宮ルート

シーズン中7.7万人が利用する「富士宮ルート」は、西日本からのアクセスが便利なルートです。

登山時間の目安

標高差 1386m
登り  6時間
下り  4時間

メリット

・西日本からのアクセスが便利
・標高差が少ない

デメリット

・登山道と下山道が同じため混雑する

標高差は全ルートの中で一番少ないのですが、山頂まで延々とジグザグに登っていくため、吉田ルートと登る時間は変わりません。

また、登山道と下山道も分かれていないため、登る人と下りる人がすれ違い、混雑するルートでもあります。すれ違いは結構ストレスになります。下山してくる人を待ったり、よけたりしながら登るのは疲れます。

ただし、「吉田ルート」と同様に、初心者向けのコースです。山小屋も充実しているため、宿泊の選択肢が広がりますし、富士山の最高点、剣ケ峰まで最も近いため、体力の消耗を防げます。登山者も多いので、初心者が安心して登れるのも特徴です。

富士登山に初めて挑戦する人は、「いつ登る」「どう登る」を決めたら、ルート選びが重要です。
参考:富士登山いつからいつまで?どうやって登る?費用は?




富士登山の4つのルートをみてきましたが、初心者が挑戦するなら吉田ルート、もしくは富士宮ルートがベストです。

吉田ルートは…
・山小屋が充実
・救護所がある
・傾斜がゆるやか

須走ルートは…
・バラエティー豊かな登山道
・下山が楽しい
・混雑していない

御殿場ルートは…
・ベテラン好み
・マイカー規制なし
・最も混雑しない

富士宮ルートは…
・標高差が少ない
・西日本からのアクセスよし

初心者は、御殿場ルートだけは避けて、吉田ルートもしくは富士宮ルートがおすすめです。一生に一度は登りたい富士山、今年はぜひ挑戦してみましょう!