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富士山に安心して登るために欠かせないのは山小屋です。一般のホテルや旅館と違い、お風呂はないし、トイレは共同、部屋はほとんどが相部屋です。初めて山小屋を利用する人は戸惑うことも多いはずです。

ここでは、富士登山吉田ルートの山小屋リストや予約の仕方、より快適に山小屋で過ごせるルールやマナー、役立つグッズをまとめました。それでは、早速みていきましょう。

富士山の山小屋はいつ予約すればよい?

日本の山の山小屋は、予約なしで泊まれるところが多いですが、富士山の山小屋は基本的に予約が必要です。まだまだネットで予約できるところは少なく、電話で予約することになります。

予約は5月から受付しているところが多いのですが、なかには4月の段階で満員になっている山小屋もあります。富士登山のスケジュールを決めたら、早めに山小屋に予約することがポイントです。

富士山の山小屋は、7月上旬から9月上旬の営業が多く、週末やお盆の時期は満員になっています。ただし、キャンセルも結構あるので登山2〜3週間前に山小屋に問い合わせしてみると、空きがあるかもしれません。

富士山の山小屋リスト

富士登山の4つのルートの中で、山小屋が最も多いのは吉田ルートです。初心者におすすめの吉田ルートの山小屋を紹介していきます。

吉田ルート7合目の山小屋

・日の出旅館 7,800円 0555−24−6522
・トモエ館 7,800円 0555−24−6521
・鳥居荘 7,000円 0555−84−2050
・東洋館 8,500円 0555−22−1040

7合目(2700m)の山小屋は、比較的空いているのでおすすめです。はじめて富士登山に挑戦する方は、高山病対策にもなりますので、7合目の山小屋でゆっくり過ごし、体を慣らしておいた方がいいです。

吉田ルート本8合目の山小屋

・元祖室 7,800円 0555−24−6513
・白雲荘 7,800円 0555−24−6514
・富士山ホテル 8,350円 0555−24−6512
・御来光館 8,500円 0555−22−7751
・蓬菜館 8,500円 0555−24−6515

一気に本8合目(3370m)まで行っておくと、頂上が近いのでその後の登山がラクになります。ただし、8合目の山小屋が最も混雑するので、ゆっくり休息したい方にはおすすめできません。あまり休んだ気にならないので、個人的には7合目の山小屋がおすすめです。

何時までに到着すればよい?

山小屋の夕食時間は17時ごろに始まるので、15時くらいには到着している方がよいでしょう。

あまりに遅く到着すると、落ち着く前に夕食になってしまいますし、遅すぎると夕食がとれないこともありますので注意しましょう。到着したら受付を済ませて荷物を置きに行きます。宿泊料金は先払いです。

また、予約しても寝る場所が確保されるわけでもなく到着順に振り分けられますので、余裕をもって15時を目処に到着するようにしましょう。15時に到着するように逆算して登山スケジュールを立てましょうね。

食事はどう?

夕食はカレーライスの山小屋が多いですが、なかにはハンバーグ、サバの味噌煮などの定食を提供している山小屋もあります。

通常は1泊2食付きですが、素泊まりを選ぶこともできるんです。ご来光を見るために夜中に出発する方や、遅く着いて仮眠してから出発したいという方もいますので、山小屋はある程度柔軟に対応してくれますよ。

食事は交代制なので食べ終わったら、次に待っている人のために、長居せず席を立つことがポイントです。また、メニューや量は選べませんので、嫌いなものがでた場合や量が足りないときに備え、予備食を持っていったほうが安心でしょう。

山小屋には売店もありますが値段が割高なので、準備できるものはしていきましょうね。

山小屋の売店参考価格

・カロリーメイト 200円
・カップヌードル 600円
・ミネラルウォーター 500円
・スニッカーズ 250円
・コーヒー 400円

寝るところはどうなの?

畳敷きの相部屋や、二段ベッドの部屋が多いです。大人数での広間の相部屋は慣れないもので、なかなか寝付けない方もいます。広間での就寝は、他の宿泊者の雑音やイビキで睡眠が妨げられます。

また、ひとりひとりのスペースは広くなく、知らない人と並んで寝ることになります。とくにハイシーズンの混雑時は、一枚の布団に3人で寝なくてはいけないこともあります。

寝る時は、登山服のままの格好で寝る方が多いですが、登山後にどうしても着替えたい場合は、更衣室もあるのでスパッツなどを持参するのも良いでしょう。

山小屋は標高が高いため、室内といえど寒いです。就寝する場所や日、天候によっても違いますが、フリースなどを持参すると安心ですよ。

山小屋独特のルールやマナーは?

山小屋は、通常のホテルや旅館とは違います。個室のある山小屋はほとんどなく、シャワーもありません。トイレも共同で使用します。なので、多くの登山者と共有する場所という意識が必要です。

富士山の登山では、休息と睡眠がとても大切ですので、他の宿泊者の睡眠の邪魔をしないよう音を立てないよう注意しましょう。

そして、ご来光を見るために夜中に出発する場合は、暗い室内でもライトを極力照らさないように!

また、山小屋は休息するための施設ですので、アルコールを飲んで騒ぐなどはもってのほかです。体調を崩さないためにも、アルコールは少量にし、他の宿泊者に迷惑をかけないように気をつけましょう。

ゴミは捨てられませんので、各自で持ち帰ることも忘れずに! 次にあると便利なグッズをみていきましょう。

あると便利なグッズは?

山小屋にはシャワーや洗面台がありませんので、ウェットティッシュが重宝します。その中でもフェイシャルペーパーはおすすめ。カラダ全体を拭くこともできるので、爽快感を味わうことができます。


ギャツビー フェィシャルペーパー アイスタイプ

ハミガキもできませんので、歯磨きガムもあるとよいでしょう。

クラシエ 歯みがきガム 

また、寝る際にはイビキに悩まされることもあるので、快適に睡眠をとるためにも、耳栓やアイマスク、タオルがあると便利です。寝る前には、水と小型ライトやヘッドライトを枕元に置いておくことです。

ノイズキャンセリングがついたヘッドホンはおすすめ。荷物になるのがちょっと難ですが、快適さは抜群です。

Bose QuietComfort 35 ワイヤレス ヘッドホン

消灯時間が21時ころなので、夜中にトイレに行きたい時などは、小型ライトを使用します。どちらもリュックに入れたままだと音がガサガサうるさいので、枕元に置いておくことを忘れずに!

ノドが乾いたら我慢をせずに、高山病の予防のためにも水を飲みましょう。飲み物も枕元に用意しておきましょうね。




山小屋は安心して登頂するには欠かせません。初めて富士山に登ったときに、山小屋を使いませんでしたが、あとで後悔しました。体力には自信がありましたが、かなりキツかったです。

初めて富士山に挑戦する方は、絶対に山小屋に泊まりましょう。便利グッズを持っていれば快適に過ごせますし、注意点やポイントをおさえておけば、初心者の方でも安心して利用できますよ。